Tableau|分析機能(参照線・表計算・ビン・計算フィールド・パラメーター)
並べ替え・参照線・簡易表計算・ビン・計算フィールド(文字列/日付/論理)・パラメーターを解説。試験範囲2.3の完全カバー。
分析機能(試験範囲 2.3)
この章で学ぶこと
- 並べ替えの方法を理解する
- 参照線(リファレンスライン)の追加方法を理解する
- 簡易表計算の種類と使い方を理解する
- ビンとヒストグラムの作り方を理解する
- 計算フィールドの基本的な作り方を理解する
- パラメーターの役割を説明できる
- 合計値の表示方法を理解する
概念解説
1. 並べ替え(ソート)
ビューのデータを特定の順序で表示する。
手動ソート(クリックソート)
- ツールバーの「昇順/降順」ボタン
- 軸ヘッダー横の「ソート」アイコンをクリック
計算によるソート
- フィールドを右クリック → 「並べ替え」
- 「フィールド別」で集計値で並べ替えられる
- 「手動」で任意の順序を設定できる
入れ子ソート(ネストしたソート): 複数ディメンションがある場合、内側のディメンションを個別にソートできる。
2. 参照線(Reference Line)
ビューに平均値・目標値・中央値などの基準線を追加する。
追加方法:
- ビュー上の軸を右クリック → 「参照線の追加」
- または Analyticsペイン から「参照線」をビューにドラッグ
設定できる値:
| 種類 | 説明 |
|---|---|
| 定数 | 固定の数値(例:目標売上100万円) |
| フィールド値 | メジャーの集計値(平均・合計等) |
| パラメーター | パラメーターの値(動的変更可能) |
参照バンド(Reference Band): 2本の参照線の間を帯状で表示
分布(Distribution): 標準偏差・パーセンタイル等の範囲を表示
3. 簡易表計算(Quick Table Calculation)
集計されたデータに対して、ビューの描画後に追加計算を行う。
適用方法: シェルフ上のメジャーを右クリック → 「クイックテーブル計算」
種類:
| 計算種別 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| 累計(Running Total) | その時点までの合計 | 1月:100, 2月:250(=100+150) |
| 差(Difference) | 前の値との差 | 2月-1月の差 |
| 差の割合(% Difference) | 前の値との差の割合 | 前月比% |
| 合計に対する割合(% of Total) | 全体に占める割合 | 全体の何% |
| ランク(Rank) | 順位 | 売上ランキング |
| パーセンタイル | 全体の中の相対位置 | 上位何% |
| 移動平均(Moving Average) | 直近N個の平均 | 3ヶ月移動平均 |
| YTD合計 | 年初来合計 | 1月〜現在の合計 |
| YTD成長率 | 昨年同期比 | — |
重要:テーブル計算はビューのデータが確定した後に実行される → テーブル計算フィルターはデータを絞り込まず、表示を変えるだけ
4. ビン(Bin)とヒストグラム
ビン:連続の数値データを等間隔の「桶(バケツ)」に分割する。
作成方法:
- データペインで数値フィールドを右クリック → 「作成」→ 「ビン」
- ビンのサイズ(間隔)を設定(例:10000円刻み)
- 新しいビンフィールドが作成される(例:「売上(ビン)」)
ヒストグラムの作成:
- ビンフィールドを列シェルフへ(ディメンション)
- COUNTD等のメジャーを行シェルフへ(または件数)
- 棒グラフになる → これがヒストグラム
または:Show Meから「ヒストグラム」を選択(数値フィールドを1つ選択した状態で)
ヒストグラムの用途:
- データの分布を確認する(どの範囲に多くのデータが集まっているか)
5. 計算フィールド(Calculated Field)
既存のフィールドを使って新しい値を計算する。
作成方法:
- データペインの空白を右クリック → 「計算フィールドの作成」
- または「分析」メニュー → 「計算フィールドの作成」
基本的な計算の種類:
算術演算
[売上] - [費用] → 利益
[利益] / [売上] → 利益率
([売上] - [目標]) / [目標] → 達成率
文字列関数
LEFT([顧客名], 3) → 顧客名の先頭3文字
UPPER([商品名]) → 大文字に変換
CONTAINS([説明], "特価") → 「特価」を含むかTRUE/FALSE
LEN([コメント]) → 文字列の長さ
TRIM([フィールド]) → 前後の空白を除去
日付関数
DATEPART('year', [注文日]) → 年を取り出す
DATEDIFF('day', [注文日], [配送日]) → 日数差
DATEADD('month', 1, [注文日]) → 1ヶ月後の日付
TODAY() → 今日の日付
NOW() → 現在の日時
論理関数(IF/CASE)
IF [売上] > 1000000 THEN "高売上" ELSE "通常" END
CASE [地域]
WHEN "East" THEN "東"
WHEN "West" THEN "西"
ELSE "その他"
END
IIF([利益] > 0, "黒字", "赤字")
NULL処理
IFNULL([売上], 0) → NULLの場合0にする
ZN([売上]) → NULLを0に(IFNULL([売上], 0)と同じ)
ISNULL([フィールド]) → NULLならTRUE
計算フィールドの検証: 計算式の下部に緑のチェックマーク → 式が正しい 赤のエラー表示 → 式に問題あり
6. パラメーター(Parameter)
ユーザーが動的に値を変更できる変数。計算・参照線・フィルターと組み合わせて使用。
作成方法:
- データペインの空白を右クリック → 「パラメーターの作成」
- または「分析」メニュー → 「パラメーターの作成」
設定項目:
- データ型(整数、浮動小数点数、文字列、ブール、日付等)
- 現在の値(デフォルト値)
- 許容可能な値(すべて・リスト・範囲)
使用例:
TOP Nのパラメーター:
- パラメーター「N」を作成(整数、デフォルト10)
- セットの「上位」タブでパラメーター「N」を指定
- ユーザーがN値を変更 → 表示件数が動的に変わる
参照線のパラメーター:
- パラメーター「目標売上」を作成
- 参照線の値にパラメーターを設定
- ユーザーが目標値を変更 → 参照線が動く
フィルターとの違い:
- フィルターはデータを絞り込む
- パラメーターは単なる変数(使い方次第で何にでも使える)
7. 合計値の表示
ビューに小計・総計を追加する。
追加方法:
- メニュー「分析」→「合計」→「行の総計を表示」/「列の総計を表示」
- または右クリック → 「合計」
種類:
| 種類 | 説明 |
|---|---|
| 行の総計 | 各行の合計(クロス集計の右端) |
| 列の総計 | 各列の合計(クロス集計の下端) |
| 小計 | 階層の中間レベルの合計 |
合計の計算方法:
- 「自動」(デフォルト):通常はSUM
- 「合計に対する割合」モードでは集計が変わる
よくある間違い・ひっかけポイント
❌ 「簡易表計算はデータベースで計算される」
✅ テーブル計算はビュー描画後にTableau側で計算する
❌ 「計算フィールドはデータを変更する」
✅ 元データは変わらない。新しいフィールドとして追加される
❌ 「パラメーターは自動でビューに反映される」
✅ パラメーターは変数のみ。計算フィールドや参照線と組み合わせて初めて機能する
❌ 「ヒストグラムはShow Meで1クリックで作れない」
✅ 数値フィールドを1つ選択した状態でShow Meから「ヒストグラム」を選択できる
試験対策ポイント
- 表計算はビュー描画後に計算 → フィルターで使っても行数は減らない
- ビン = 数値データを等間隔に分割 → ヒストグラムの材料
- パラメーター = 変数、単独では何もしない → 計算・参照線・フィルターと組み合わせる
- ZN() = NULLを0に変換(よく出る)
- DATEDIFF() = 2つの日付の差を計算
- 合計 = 「分析」メニューから追加
確認問題
Q1. 簡易表計算の「合計に対する割合(% of Total)」について正しいものはどれですか?
- A. データベースでクエリが実行される
- B. ビューのデータが確定した後にTableauが計算する
- C. フィルターを適用する前に計算される
- D. 計算フィールドとして保存される
正解:B
Q2. パラメーターの説明として正しいものはどれですか?
- A. データを自動的にフィルタリングする
- B. ユーザーが値を変更できる変数で、計算・参照線などと組み合わせて使用する
- C. フィールドに自動的に適用される
- D. データベースに保存される
正解:B
Q3. ヒストグラムを作成する手順として正しいものはどれですか?
- A. 数値フィールドにビンを作成し、列に配置して件数を行に配置する
- B. 2つのメジャーを行列に配置する
- C. 日付フィールドを列に配置する
- D. 地理フィールドを使用する
正解:A
Q4. NULL値を0に変換する計算式として正しいものはどれですか?
- A. NULLIF([売上], 0)
- B. ZN([売上])
- C. ISNULL([売上])
- D. IFNULL([売上], “0”)
正解:B ZN()はZero if Null(NULLなら0)の略。IFNULL([売上], 0) でも同じ結果が得られる。
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