auto-editorの使い方 — 無音区間を自動カットしてジェットカットを実現する【第5回】

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auto-editorは動画の無音区間を自動で検出してカットしてくれるPythonツールだ。「ジェットカット」と呼ばれる編集手法を自動化する。

ジェットカットとは

話している間の「えーと」「あー」「間」を詰めて、テンポよく見せる編集手法。YouTubeの解説動画やハウツー動画でよく使われる。

手作業でやると1時間素材に対して2〜3時間かかることもある。auto-editorを使えば数分で完了する。

インストール

pip3 install auto-editor

基本的な使い方

auto-editor input.mp4

これだけで同じディレクトリに input_ALTERED.mp4 が生成される。デフォルト設定では音量が一定以下の区間を自動でカットする。

主なオプション

無音の閾値を調整する

auto-editor input.mp4 --margin 0.2sec

--margin はカット前後に残す余白の時間。デフォルトは0.2秒。短くするとテンポが上がるが、不自然なカットになりやすい。

# 余白を短くしてテンポを上げる
auto-editor input.mp4 --margin 0.1sec

# 余白を長くして自然な仕上がりにする
auto-editor input.mp4 --margin 0.3sec

無音判定の音量閾値を設定する

auto-editor input.mp4 --edit audio:threshold=0.04

0.04 は音量の閾値(0〜1の範囲)。環境ノイズが多い場合は値を上げると誤検出を減らせる。

出力ファイル名を指定する

auto-editor input.mp4 -o output.mp4

カットせずにプレビューする

auto-editor input.mp4 --preview

どの区間がカットされるか確認してから実行できる。

ffmpegの書き出し設定を指定する

auto-editor input.mp4 --video-codec libx264 --audio-codec aac

ユースケース別の設定

解説・ハウツー動画

発言が明確で無音区間がはっきりしている場合。

auto-editor input.mp4 --margin 0.15sec --edit audio:threshold=0.03

対談・インタビュー動画

話者交代時の間が多いため、閾値を調整する。

auto-editor input.mp4 --margin 0.25sec --edit audio:threshold=0.05

BGMが入っている動画

BGMがあると常に音が出ているため無音判定が難しい。この場合はBGMなしの音声トラックを別途用意して処理する。

よくあるトラブル

カットが不自然

余白(--margin)が短すぎる。0.2〜0.3secに増やしてみる。

カットが足りない

閾値(--edit audio:threshold)が低すぎる。環境ノイズを「音あり」と判定している可能性がある。値を上げる。

処理が遅い

長い動画は時間がかかる。auto-editorは再エンコードが必要なため、ffmpegの -c copy のような高速コピーができない。

Claude Codeへの指示例

「input.mp4 を auto-editor でジェットカット処理してください。
設定は:
- 余白: 0.2秒
- 音量閾値: 0.04
- 出力ファイル名: output_cut.mp4」
「./videos/ ディレクトリ内の全 .mp4 ファイルを auto-editor でバッチ処理して、
./output/ ディレクトリに保存するシェルスクリプトを書いて実行してください」

ffmpegとの連携

auto-editorでカットした後、ffmpegで字幕を焼き込む流れが典型的だ。

# Step 1: ジェットカット
auto-editor input.mp4 -o cut.mp4

# Step 2: Whisperで字幕生成
whisper cut.mp4 --language Japanese --model turbo --output_format srt

# Step 3: 字幕焼き込み
ffmpeg -i cut.mp4 -vf subtitles=cut.srt output_final.mp4

この3ステップをClaude Codeに一つのスクリプトとして書かせるのが次回の内容だ。

まとめ

auto-editorは導入コストが低く効果が大きいツールだ。1コマンドで粗編集の中で最も時間がかかる「無音カット」を自動化できる。

設定のチューニングが必要な場合も、Claude Codeに「この設定でやってみて、結果を見てから調整する」という進め方ができる。

次回は3つのツールをClaude Codeで繋いで、全工程を一括自動化するスクリプトを作る。